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第51回 日本作風盆栽展 受賞樹

内閣総理大臣賞

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桃阳園 大町 功

真柏 樹高95㎝ 鉢/行山長方

桃阳園 大町 功

このたびは、大変名誉ある賞を賜り、誠にありがとうございます。審査員の皆様をはじめ、関係各位、そして日頃よりご指導を賜っております諸先輩方に、心より御礼申し上げます。東日本大震災の際には、家も盆栽もすべて流されてしまいましたが、組合員の皆様をはじめ、多くの方々から温かいご支援をいただき、再び歩み出すことができました。鋏ひとつ揃えることから始め、台や棚板、盆栽も少しずつ集まりはじめた頃、ひとつの真柏との出会いがありました。荒々しい舎利と、幹をねじるように流れる水吸いの線。その姿に宿る生命の力に、深く心を打たれました。この樹をより良い姿で後世に残したい、その一念で、樹と向き合いながら、父と共に十年の歳月を注ぎました。このたび、作り手として最高の評価を頂けましたことを、心から嬉しく、また光栄に存じます。あの時のご支援がなければ、この受賞は決して成し得なかったと思っております。今後は、いただいたご恩に少しでも報いることができますよう、感謝の心を忘れず、盆栽界の発展に微力ながら尽力してまいりたいと存じます。

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文部科学大臣賞

杜松・銘「叢雲」 樹高110㎝ 鉢/和長方

苔聖園 漆畑大雅

苔聖園 漆畑大雅

この杜松は約60年ほど前に、岐阜県東濃エリアで酒井正之助さんという盆栽愛好家が山出しされた杜松で、第50回国風盆栽展に飾られた際には大きな話題となり、今は亡き私の父・漆畑信市も恋焦がれた一樹でした。酒井氏がご高齢になったと父へお譲り下さり、当時と変わらぬ鉢の中で培養に培養を重ね半世紀が経ち、枝葉も充実し、当時は若干大き過ぎるように見えた鉢も、今では立派にこの名木を受け止めてくれています。父から私に管理が任され、今日まで15年間ずっと大切に育て続けて参りました。今は亡き二人の愛情と情熱を背負って、公の場に姿を出すのは今年でちょうど50年ぶりとなり、作風展という大舞台へ送り込みました。この名木に一番輝かしい賞を持ち帰れなかったことは、私の力不足と受け止めて、今後とも精進して参る所存です。

勝樹園 井浦貴史

農林水産大臣賞

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かりん 樹高90㎝ 鉢/広東長方

勝樹園 井浦貴史

この度は栄えある賞をいただき、ありがとうございます。この樹は唐かりんでなく、相当な年数が経つ実生かりんです。過去には国風展に入選したこともある樹だと聞いていますが、入手当時から約10年、とにかくしっかりと培養をかけ、花芽も付けずに枝作りに専念してきました。当初と比べると小枝もかなり充実したのではないかと思います。今後もこの賞に恥じぬよう、研鑽を重ねて参りたいと思います。ご指導を頂きました皆様、支えていただいたすべての皆様に深く感謝いたします。

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環境大臣賞

黒松 樹高43㎝ 鉢/舟山長方

所蔵者 日野浩一氏(宮崎県)

野元珍松園 野元 大作

野元珍松園 野元 大作

この度は大変名誉ある賞を賜り、誠にありがとうございます。ご指導いただきました諸先輩方はじめ、お世話になりました皆様に感謝申上げます。この度の黒松は、27年前に私の親方である故神谷喜八郎氏から、宮崎のお客様が国風展入選の記念に購入した
樹です。当時樹高が55㎝ほどありましたが、樹高30㎝ほどの所で頭を切り、左側にあった枝を頭として立て替えて、中品盆栽としての一歩を踏み出しました。旧蔵者が他界し、私が受継ぎ手入れをしていた15年前に現蔵者の目にとまり、思いを受け継いで頂くことになり手入れに努めて参りました。この賞そしてこの樹に恥じることのないよう、尚一層努力、精進してまいります。

秋山盆栽園 秋山 実

東京都知事賞

緋梅 樹高70㎝ 鉢/和丸

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秋山盆栽園 秋山 実

この度は栄えある東京都知事賞をいただき、誠にありがとうございます。この緋梅を7年前に入手した当時は、枝が間延びして枝が粗くなっており、もう一度盆栽として引き締まった枝ぶりを目指して作り始めました。その際に元の姿を再現するのではなく、全く違った樹形を目指し、今回の出品に至りました。見所としては、右より左に屈曲する舎利のある幹の動きにより厳しい風雪環境の中で育った古梅らしい姿が醸し出されており、上に向かって広がる小枝の繊細さの中には、毎年春になると花を咲かせる生命力を感じることができます。丸幹が尊ばれる雑木盆栽の中でも数少ない神・舎利が評価される梅盆栽は、春の展示に無くてはならないものです。これからも甲州野梅の産地のブランドを活かし、さらなる作品制作に励んでまいります。

日本盆栽作風展組織委員長賞(小品盆栽)

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小品盆栽(黒松 樹高20㎝ 朱泥長方/山もみじ 青交趾楕円/きんず 正泉木瓜式/寒ぐみ 均釉長方/楓 白交趾楕円/真柏 朱泥丸/リュウノヒゲ他 雄山丸)

雅松園 佐々木勇星

雅松園 佐々木勇星

この度は、去年に続きこのような素晴らしい賞を取れたこと、光栄に思います。小品盆栽とは、一本だけの飾りではなく何本か使った飾りになっていて、様々なバランスだったり流れだったり、色々と考えないといけません。その辺りをまだまだ追求しながら日々精進していきます。また小さい盆栽だけではなく中品、大品の盆栽にもチャレンジをしていって、もっと高みを目指して頑張っていきたいと思います。

和洋園 和氣 佳洋

日本盆栽作風展組織委員長賞(皐月盆栽)

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皐月〔日光〕 樹高75㎝ 鉢/山秋長方

和洋園 和氣 佳洋

この度は大変名誉ある賞を頂き、誠にありがとうございます。この樹は『日光』という品種で、咲き分けが非常に綺麗な花です。群馬県高崎市で戦後すぐに発見されたと言われており、その後の昭和40年代に興るさつきブームのきっかけとなった品種の一つに数えられております。当園にて30年ほど畑にて養成し、約5年前に鉢上げを行いました。鉢上げのタイミングで効きすぎていた差し枝を少し抑え、以後枝棚の充実をさせるべく、剪定・管理を行ってまいりました。一昨年のさつきプロ作家による皐樹展において、未完成の部(鉢上げ3年以内)にて㈱近代出版賞をいただいており、その後は作風展に出展できる完成樹になるよう樹作りに励んで参りました。今回の受賞にあたり、ご指導いただいた諸先輩方、関係者の皆様に心より御礼申し上げます。より一層良い樹を作れるよう精進して行く所存です。

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日本盆栽作風展組織委員長賞(創作盆栽)

五葉松(石付) 全高124㎝ 鞍馬石

Tree House Bonsai Adam Jones

ジョーンズ・アダム

Tree House Bonsai Adam Jones

ジョーンズ・アダム

この度は日本盆栽作風展において栄えある賞をいただき、誠にありがとうございます。この樹をスタイリングするにあたり、枝ぶりの繊細さを際立たせるために、短い葉をできるだけ抑え光が通り抜けるようにしました。同時に、軽やかで風通しのよい樹冠をつくり出すことで、文人樹の持つ品格を表現しました。さらに荒々しい石の上に高く植えることで、山中の高地という厳しい環境に育まれた樹木の印象を一層深めるよう表現しました。

日本盆栽作風展組織委員長賞(文人盆栽)

五葉松 樹高90㎝ 鉢/丹波焼変り(作家:窪塚洋介)

所蔵者 三輪 寛氏(愛知県)

藤原盆栽 藤原 健

藤原盆栽 藤原 健

この度、作風展において「日本盆栽作風展組織委員長賞」という名誉ある賞をいただくことができました。今回の作品は、俳優としても活躍されている窪塚洋介さんが初めて制作した手作りの鉢を用いた合作です。彼のつくる鉢は、手仕事の温もりと自然味があふれ、強い個性を放つ非常に魅力的なものでした。その力強く独特の存在感を持つ鉢に調和するよう、私は自然の風味を深く湛えた古い五葉松の文人を選び、組み合わせました。鉢と木の双方が持つ“強さ”と“自然美”が響き合うよう意識しながら、ひとつの作品として仕上げました。そして、この作品が形になり、さらに受賞へとつながった背景には、周りで支えてくださった仲間や関係者の皆様の尽力があります。企画・準備・展示に至るまで、多くの方々に力を貸していただきました。皆様の温かい協力がなければ、この作品は生まれなかったと心から感じています。今回の受賞は、皆様とともに掴んだ賞です。改めて、深い感謝の気持ちを込めて御礼申し上げます。

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一般社団法人日本盆栽協会賞

真柏 樹高78㎝ 鉢/朱泥丸

勝樹園 小林優己

勝樹園 小林優己

この度は大変名誉ある賞をいただき誠にありがとうございます。この樹は元々斜幹樹形でしたが、どこか凡庸な雰囲気で、真柏ではよく見かけるありがちな樹という印象でした。そこでかなり斜めに立っていた幹を直立させ、文人調に仕立て直す改作を施しました。個性的な樹として新たな姿ができたのではないかと存じます。この賞に奢ることないように、益々精進して参ります。

日本盆栽作風展組織委員会賞

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がまずみ 樹高63 ㎝ 広東長方

五蓉園 印南 行雄

五蓉園 印南 行雄

この度出品致しましたがまずみに高い評価を頂いた事、感謝申し上げます。比較的実なりの良いこの樹ですが、手に入れてから数年は枝作りのため実を抑制し、本年は受粉に努め出品に到りました。盆栽の知識のない方が観てもただただ「綺麗だね」と言って頂けるような樹の姿になったのではないかと思います。今後も盆栽づくりに精進し、盆栽界の発展の一枝になれるよう努力して参ります。

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日本盆栽作風展組織委員会賞

小品飾り 真柏 上下27 ㎝左右32 ㎝(ジン含む) 朱泥丸/ヤブコウジ 風香丸/楓 雄山楕円

やまと園 広瀬 信幸

やまと園 広瀬 信幸

この度は、日本盆栽作風展組織委員長賞をいただき大変光栄に思います。真柏、楓ともに枝がほとんどない状態で入手し、10年間ほど育て今回の出品となりました。樹は若く、発展途上ですが、さらにより良い樹になるように、丁寧に樹と向き合っていきたいと思います。この度は誠にありがとうございました。

大溝松清園 大溝 陽亮

日本盆栽作風展組織委員会賞

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黒松 樹高45 ㎝ 紫泥長方

大溝松清園 大溝 陽亮

この度は栄誉ある賞を賜りまして、誠にありがとうございます。この黒松は過去に国風盆栽展入選経歴のある樹で、縁あって私の元へ来ました。中品でありながらも迫力のある幹構えに惹きつけられたことを思い出します。当初左流れになっていた樹形を右流れに変えて行くことで重厚感や格調が出てきました。現蔵者様には樹格を向上しながら再び国風盆栽展入選を目指して持っていただいたのですが、この度の作風展への挑戦の機会をいただきましたことに感謝致しております。これからも技術や感性の研鑽を重ねて参りたいと思います。

蔵者/京都府 松永光司氏

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日本盆栽作風展組織委員会賞

真柏 樹高88 ㎝ 古渡紫泥長方

マルコ・インベルニッツィ

マルコ・インベルニッツィ

私は15歳のときに盆栽の世界に入り、それ以来、常に技術と表現力の向上を目指し、自然でありながら唯一無二の存在感を放つ盆栽の創作に努めてまいりました。この盆栽は、2011年に元の素材へ糸魚川真柏の接ぎ木が施された直後から取り組んできたものであり、独特な舎利と美しい葉性との間に、繊細でありながらも力強いバランスを生み出すことを目指して長年努力を重ねてきました。これからも親方からいただいた教えを胸に、作風展にて自らの作品を発表し続けることができるよう、日々精進してまいります。この30年間、私は日本と世界をつなぐ文化の架け橋を築くために全力を尽くしてきました。そしてこれからも、その夢を追い続けていきたいと願っております。

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日本盆栽作風展組織委員会賞

五葉松(石付) 全高80 ㎝ 鞍馬石 

清峰庵 安田 浩二

清峰庵 安田 浩二

この度は栄誉ある賞を賜りまして、誠にありがとうございます。この黒松は過去に国風盆栽展入選経歴のある樹で、縁あって私の元へ来ました。中品でありながらも迫力のある幹構えに惹きつけられたことを思い出します。当初左流れになっていた樹形を右流れに変えて行くことで重厚感や格調が出てきました。現蔵者様には樹格を向上しながら再び国風盆栽展入選を目指して持っていただいたのですが、この度の作風展への挑戦の機会をいただきましたことに感謝致しております。これからも技術や感性の研鑽を重ねて参りたいと思います。

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養田 昂之

日本盆栽作風展組織委員会賞

真柏 樹高108 ㎝ 安達潮花長方

養田 昂之

このたびは栄えある作風賞を賜り、深く感謝申し上げます。この賞を、私に関わってくださるすべての方々への感謝として捧げます。盆栽という伝統の形式に、現代の感性をいかに響かせるか──。その問いを胸に、一樹一鉢と誠実に向き合ってまいりました。自然の力と人の手の緊張が生む「美の均衡」を、今後も探究し、次代へと継承していきたいと考えています。

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