第51回 日本作風盆栽展
新鋭作家部門

日本盆栽作風展選考委員 金賞
黒松 樹高90 ㎝ 新渡長方
長野県上高井郡 リー・チェン(厉程)
この黒松は力強い幹の曲がりがとても印象的で、根元は非常に複雑でありながら自然で独特の緊張感と生命力を感じさせます。また、中段 の小枝の繊細な重なりには奥行感があります。私はこの樹と対峙した時、幾多の環境を耐え抜いたその姿に長い年月の重みを感じたのです。それらこの樹の持つ奥深さを失うことのないよう、自分なりに表現したつもりです。この樹に携わらせていただき、とても大きな学びを得ることができました。このような素晴らしい形で評価していただき、改めて師匠はじめ皆様に感謝申し上げます。
蔵者/長野県 鈴木伸二氏
日本盆栽作風展選考委員 銀賞
真柏 樹高85 ㎝ 正山六角
長野県小布施町 テオ・ツィマー(Theo Zimmer)
この真柏は枝がとても印象的で独特だと感じています。生きた水吸いは柔らかく、枯死したシャリを包み込むように躍動しています。将来の姿を想像しながら、盆栽としての美しさを最大限に引き出せるよう最善を尽くしました。師匠のもとで勉強させていただき3年が経ちました。師匠はいつも私にチャンスを与えてくださり、先輩方は常に温かくご指導くださいます。その全てに感謝し、恩返しが出来るようもっともっと頑張ります。

蔵者/長野県 鈴木伸二氏

日本盆栽作風展選考委員 銅賞
寒椿〔朝倉〕 樹高60 ㎝ 和丸
埼玉県羽生市 近藤瑞希
学生時代、自身が斯界に身を置くなど考えもしなかった頃より、私のもとで培養してきた一樹です。当初は見向きもされない苗木でしたが、鋏を入れ、刻を重ねることの大きな意味をこの樹で学びました。緩やかに傾斜する幹から、棚引く雲を思う枝、陣笠鉢との取り合わせは、モダンな気品を醸します。わずかに紅をさす、白の花姿も毎年楽しませてくれる、思い出深い寒椿です。
日本盆栽作風展選考委員 奨励賞
小品盆栽飾り 五葉松 樹高17 ㎝ 正山正方/ササ 日本鉢丸/長寿梅 柴勝木瓜式
埼玉県川口市 秋元 真
初出展の機会を得て多くを学ばせていただきました。今回の受賞は望外の喜びであり、今後の制作における大きな励みになります。


日本盆栽作風展選考委員 奨励賞
皐月〔寿光〕 樹高46 ㎝ 和輪花式
埼玉県さいたま市 礒部晃嗣
入手時は枯れ枝が多く、枝数を減らし、培養に努めました。根上りということもあり、上部は柔らかく仕上げました。
日本盆栽作風展選考委員 奨励賞
皐月[大盃]樹高65 ㎝ 白交趾楕円
東京都江戸川区 ウ・メンウェイ(呉孟瑋)
自然な幹の動きに魅かれ、新木から培養を重ねてきました。根張りからの自然な流れを生かし、 主幹に沿った差し枝と受け枝、裏枝が自然な流れになるよう調和の取れた樹づくりを心がけてきました。


日本盆栽作風展選考委員 奨励賞
真柏 樹高50 ㎝ 和長方
埼玉県羽生市 小林隼
盆栽が好きで、サラリーマン16年を経て脱サラの盆栽士を目指して4年が経ちました。都心を中心に新しい盆栽文化を広める活動を日々努めていますが、その中で私と一緒に過ごしている樹の中から選んで、「古典の中に生きる新しいデザイン」を作れないかと苦闘しました。まだまだ未熟ですが、盆栽に教わりながら自分づくりに励みたいと思います
日本盆栽作風展選考委員 奨励賞
真柏 樹高45 ㎝ 朱泥長方
メキシコ合衆国 ウーゴ・ザモラ(Hugo Zamora)
The best way to thank those who have taught us is to continue creating since each work that is born in our hands, carries its voices and essence. Let’s honor tradition without fear of change. May the future of bonsai be as diverse as the hearts that are creating it. To my teachers who taught me to look with respect and to create with courage I dedicate this participation.
盆栽を通じて携わってくれた人に感謝する最善の方法は、手元に生まれた新たな盆栽作品一つ一つの声と本質を絶え間なく創造し続けることです。変化を恐れることなく伝統を称えましょう。盆栽の未来が、創造している心と同じくらい多様でありますように。敬意をもって見て、勇気を持って創造することを教えてくれた先生方に、この参加を捧げます。


赤松
樹高65 ㎝ 和楕円
群馬県伊勢崎市 石井和視
この赤松は、著名愛好家の岩﨑大藏氏が愛培されていた樹です。以前は左上に樹芯が伸びていたものを幹切断して樹高縮小し、右流れに変えたと聞いています。新たな樹姿が充実したものになるよう、培養に努めてきました。
橘もどき
群馬県伊勢崎市 井野雄太
樹高54 ㎝ 和楕円
橘もどきとしてはかなり鉢古い樹で、剪定と芽つみを繰り返し、この幹にふさわしい枝葉をつくることを目指してきました。これからもさらに培養に励み、樹格向上に努めたいと思います。


真柏
樹高70 ㎝ 新渡長方
長野県上高井郡 チュ・シャンハイ(楚尚海)
この真柏は流れるようなシャリと、穏やかな葉の層との調和が特徴的だと思います。決して強烈なインパクトを与えるものではありませんが、毎日の世話を続けるうちに奥に秘められた美しさがあることに気付きまし た。そんなことを鑑みながら正面を決めてみました。私はこの静かな佇まいがとても好きですし、少しずつ自分なりの盆栽作りを深めていく感覚が私の性格にも合っていると感じており、とても充実した時間でした。この真柏で挑戦する機会をいただけたこと、そして師匠の丁寧なご指導に心より感謝しています。これからもますます努力精進致します。
蔵者/長野県 鈴木伸二氏
五葉松
樹高26 ㎝ 中国鉢長方
埼玉県川口市 都築 彩
培養年数は約10年です。盆栽作りでは短期間で充実した姿を得ることはできないので、日々、コツコツと地道で的確な管理を心がけてきました。今後も引き続き培養に努めていきたいと思います。
蔵者/埼玉県 深野 歩氏
